青銅の鎧って序盤から中盤にかけて使えるよね。

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それからボロボロの勇者を放置して俺達は帰路についていた。 「で、アキラはわかるが何でお前が居るんだ?」 「ッ!?」 電柱の後ろからこそこそ見ていたセリアに声をかける。 何でバレたの?とでも言いたげな顔だな、丸見えなんだよ、隠れきれてねぇし。 「ちゃ、ちゃんと忘れたかの確認よ!」 「ふーん…」 実際には忘れた、というよりもう飽きたので記憶から抜け落ちた、のが正解だな。一応魔法で削除はしたが。 「ストーカーなのかあの人?」 アキラが言うと、俺は苦笑いを浮かべ、そういうものかもな、と小声で言った。 暫く歩いていると 「ん?…あ」 いつのまにかおっちゃん、もといガルバの店の前に居た。 丁度いい、遊んでいくか。 俺はドアを開け、中に入った。 「いらっ…お?あの時の」 ガルバは俺に気付くと隣のアキラと後ろで隠れているつもりのセリアを見つけた。 「なんだ?後ろの女の子は彼女か?」 「違うに…「違います」 セリアは冷たい笑みを浮かべて言い、ガルバを睨みつけているようにも見えた。 「そ、そうか、それで何か用か?さっき準備が終わって…、そういや武器の種類の注文を受けてなかったな、どんなのが良いんだ?」 そういえば言い忘れてたな、そうだな… 「銃…かな」 「銃か、弾はどうする?」 「魔法でなんとかする、出来るだけ威力重視にしてくれ、因みにアーサーは剣しか認めないからな、ルシファーは超近接格闘武器が好きだ、サタンは…振り回す武器かな?」 「成る程な、わかった、取り掛かろう」 ガルバは頷き、工房の奥へ消えて行った。 「にしても二日でこんなに作るなんてな、どれも最高品だ」 ショーケースの中は武器で綺麗に飾られ、壁には色んな種類の武器が立てかけてある。 「おっちゃん実は超人とかじゃねえの?」 「おっちゃんはただのおっちゃんでしか無いんだ」
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