青銅の鎧って序盤から中盤にかけて使えるよね。

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◇ 「ん?」 狭間に足を踏み入れようとした瞬間、俺達以外の気配を感知した。 俺はすかさず魔力探知を半径50mに向けて発し、確認する。 「…構えろお前ら、敵さんが来てるぜ」 俺は魔武器の指抜きグローブ、流星を装着し、拳を握り締めて構える。 「…来るぞ!」 全方位から獣型の使い魔、上からはドラゴン二体、そしてリーダー格の男が一体。 準備してたとしか思えないな。 「お前らは上のドラゴン倒せ」 多分俺以外の奴には一瞬ブレて見えただけだろうな。 刹那、獣は黒い霧になって霧散し、真上のドラゴンはブレスを同時に吐いた。 「オラッ!」 アキラが大剣でブレスを掻き消し、爆煙の中から勇者が飛び出す。 「来い!デュランダル!」 そして空中で巧みに二つで一つの双聖剣(ややこしいのでこれに統一)を操り、着地と同時にドラゴンの胴と首が切り離され、黒い霧になって霧散した。 「あとはお前だ」 俺は一瞬で男の胸ぐらを掴んで地に叩き伏せた。 「くそっ!テメェらなんかに!」 「ん?思えばいつぞやのチンピラじゃねぇか」 覚えているか?レイグル一家というヤクザ紛いのギルドを。 「へへへ、もうお前はレイグル一家にマークされてんだよ、死ぬ以外の道はねぇ」 「あっそ、悪いけどお前らに殺される程俺は弱くねぇよ」 もう一度地面に叩き伏せ、手を叩いて砂を払う。
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