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「あれぇ?マスター、さっきの茶髪の人は勇者じゃないの?」
サタンが小首を傾げて聞いて来る。俺は首を縦に振り、推測だが理由を述べた。
「あいつが巻き込まれたのは本当だ、だからさっきの頭突きの時に俺の20%ぐらいの力を与えた、ついでに説明と知識もな」
「恭介の20%か…、少し本気を出さないと…、普通の恭介には勝てないけどな(笑)」
ルシファーがククク、と息を殺して楽しそうに笑い、隣に居たアーサーもニヤリと笑っていた。
戦闘狂どもが(笑)
「まぁあの勇者の世話を適当に殺って…おっと口が滑った」
俺は特に隠す素振りもせず、庭園で女に囲まれている勇者に近寄った。
「おい」
「ッ!誰だお前は!怪しいぞ!」
俺は絶句した。
さっき儀式の場で会っただろ?
覚えて無いの?バカなの?クズなの?勇者(笑)なの?
因みに隣ではルシファーは拳を震わせています。
おいおい、その魔力は古代の超広域爆発魔法じゃないか。
塵も残らんぞ(笑)
「こんなのが同じ勇者とはな…世も末だ」
アーサーは頭に手を抑えて溜息を吐き、ゆっくりと腰に構えているエクスカリバーに手をかけた。
「待て待てアーサー、殺すな」
俺はアーサーに飴を渡し、アーサーは聖剣を収め、アーサーの口の中に飴を一つ放り込んだ。
「マスター、私こいつヤダ」
サタンも一度当たったら燃やし尽くすまで消えない黒焔をしまいなさい。
「まぁ勇者、俺も事情があって顔は見せれん、でも国王に信頼されている、嘘だと思うなら聞いて来い」
「本当か?なら聞いて来てやる!」
本当に行きやがった…、全員を連れて転移で行ってやろうと思ったのに。
「さて、俺らも国王んトコ行くぞ、…アーサー、飴はあげるから俺のポケットに手をいれるな」
直ぐに噛み砕くんだからこの娘は…、ちゃんと舐めて食え!
なんて言ったら聖剣で斬られる。
ツンツンドライ、だからな
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