丙神子1

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夕飯を食べてお腹いっぱいになり、畳の上でごろごろしていると満腹故にか睡魔が襲ってくる。 まだ宿題を済ませてないけど明日は日曜日だから学校はない。 だから大丈夫かと瞼を閉じればすぐに眠りが私の手を引いた。 瞼を閉じ、睡魔に手招かれてどれくらい時間が経ったのだろう。 ふと目が覚めると普段1階から聞こえてくる賑やかな両親の話し声は聞こえず、しんと静まり返っていた。 明かりを点けたままだった部屋のせいで時間感覚がイマイチ分からない。 学習机の上に置いている目覚まし機能付きの赤い時計に目だけやると時刻は既に新しい日付に変わる時間を指していて、そりゃあ物音もしないと納得。 もう一度寝ようにも中途半端に寝てしまったせいで瞼が堅い。 その目を壁にある数字だけのシンプルなカレンダーに向けるとバツ印が6月12日まで付いている。もう日付が変わったから13日の所もバツを付けなくちゃいけない。 立ち上がり、黒い太マジックを手に取って13日の所をバツ印で消す。 今日は14日。 お父さんが浮かれている丙神子祭は6月20日。 丙神子2へ…
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