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「わざわざお前に会うために来るわけがなかろう。俺は俺による俺のための崇高な計画のためにだな……ん」
「どうかしたの?」
急に黙ったせいか、蝶が尋ねてくる。
「今更気づいたのだが、ワナビはボクっ子で文学少女ではないか!?」
「ふぇっ? い、いきなりなに?」
「本当に唐突ね」
うーむ、しかしボクっ子と文学少女は相容れない存在のような気もするが……
ここはどちらかの属性を伸ばす方が賢明だろうか。
そう思った俺はブレザーの胸ポケットから、片方だけのメガネのようなものを取り出した。
「なぁに、それ?」
「それどっからどう見てもスカウ、いえなんでもないわ」
俺はそれを装着する。
「これは俺が開発したモエスカウター、略してスカウターだ。こいつを使うと属性を測ることが可能なのだ!」
「あなた絶対略し方間違えてるわよ!?」
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