第1章

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蝶のように凛とした美しさでもなく、ワナビのような可愛らしさがあるわけでもない。 しかし、その軽くウェーブがかかったピンク髪のせいか、不思議な美しさを醸し出している。 そして目を引く胸部。まさにカービーの名にふさわしい。 だがカービーと呼ぶと差別になりそうだ……怖いからやめておこう 「いかにも、小娘がここにいると聞いたものでな」 「はい? なにか用ですか?」 訝しむように俺を見てくる。 礼儀正しいがとても普通に返されてしまった。 「というか、めっちゃ警戒されてるわよ」 ぼそりと呟いた蝶を睨む。 ここからだ。ここから俺のウィットに富んだ会話でこの警戒を解いてやる。 「で、何か御用ですか?」 勉強の邪魔をされたせいか、少しイライラしているようだ。 「用があるからここにいるのだ。ところで小娘、名はなんという?」 だめだ、隙がない。今日は出直そうかな。
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