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蝶のように凛とした美しさでもなく、ワナビのような可愛らしさがあるわけでもない。
しかし、その軽くウェーブがかかったピンク髪のせいか、不思議な美しさを醸し出している。
そして目を引く胸部。まさにカービーの名にふさわしい。
だがカービーと呼ぶと差別になりそうだ……怖いからやめておこう
「いかにも、小娘がここにいると聞いたものでな」
「はい? なにか用ですか?」
訝しむように俺を見てくる。
礼儀正しいがとても普通に返されてしまった。
「というか、めっちゃ警戒されてるわよ」
ぼそりと呟いた蝶を睨む。
ここからだ。ここから俺のウィットに富んだ会話でこの警戒を解いてやる。
「で、何か御用ですか?」
勉強の邪魔をされたせいか、少しイライラしているようだ。
「用があるからここにいるのだ。ところで小娘、名はなんという?」
だめだ、隙がない。今日は出直そうかな。
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