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「おー羽原、いたいた。探したぞー」
「む、フルセンではないか。何か用か?」
俺の名前を呼びながら現れたのは二十代後半の男性教師、古谷だった。
話がわかると生徒から支持されていて、フルセンとあだ名で呼ばれている。
「てめー、敬語使えよこらー。て、なんだ。うぐいす嬢と話してたのか」
「あんたの言葉づかいはどうなんだ。仮にも現代文の教師だろう」
だがうぐいす嬢というネーミングは気に入った、使わせてもらおう。
「たわいのない世間話をしていただけだ。それで、何か用なのか?」
俺がそういうとフルセンは少し顔をしかめた。
なにかあったのだろうか。
「お前の妹、今年入学しただろ。生徒指導でいきなり大暴れしてるぞ」
その言葉を聞いた、蝶とうぐいす嬢は目を大きくさせた。
たぶん俺の妹がどんなやつか想像もつかないのだろう。
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