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散らばるプリント、倒れたイス。
そこは惨憺たる有様だった。
そして、その中心地にいるのが……俺の妹、羽原 亜樹(Habara Aki)だ。
「おい」
とりあえず当たり障りのない呼びかけ。
下手に名前で呼んだりしたら殺られかねない。
「おお! やっと来たか!」
「あぁ? っち、なんだニー(ト)ちゃんかよ」
喜ぶフルセンと対照的に、ご立腹の妹。
「とりあえずなにも間違っていないはずなのに何かがおかしいその呼び方を止めて欲しい」
「はぁ? ニートに人権が認められるかっちゅーの!」
俺の精一杯の抗議を一蹴。
これで俺には何もできないとわかっただろう。
俺は黙ってフルセンのほうを見た。
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