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「なんだー、羽原兄」
だるそうに返事をするフルセン。
早く帰りたそうだ。とりあえずその呼び方はやめろ。
「疑問なのだが、なぜ過度な染髪が禁止されているのだ?」
俺がそう言うと、これまた気怠そうな顔をする。
我が校の教師は腐敗しているとう事態に、特に危機は感じなかった。
「さあな、大体赴任3年目の俺にそんなことわかるわけないだろう」
「適当だな。特に理由がないのなら黒染めする必要はないのではないか? だいたい、過度な染髪は禁止でうっすらとした茶髪なら良いという理屈はおかしいだろう」
横目で亜樹を見ると若干驚いているようだった。
さっきまでと態度が違いすぎるのだから当たり前か。
後の私刑が怖いのだから仕方ないだろう。
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