第2章

11/11

53人が本棚に入れています
本棚に追加
/205ページ
「うーん、そう言われると痛いな」 言い訳を考えようとしているみたいだ。 だけどフルセンは面倒なことが嫌いだ。簡単に【論破】できるだろう。 「だいたい、うちの学校にはうぐいす嬢のようにストロベリーブロンドの女だっているのだ。あやつは特別扱いか?」 俺がそういうと、しめたと思ったのか反論する。 「うぐいす嬢はハーフで地毛だから仕方ないだろう? 別に染めているわけでもないし」 かかった。 「ほう、あなたの言っていることは校則と矛盾しているではないか。染めているわけではないから良いと言ったが校則は染めることまで禁止はしていないぞ。派手な色を禁止するのならばうぐいす嬢も落ち着いた色にさせるべきだろう」 フルセンはしばらく考えていたがやがて諦めたらしい。 「あー、めんど。もういいからさっさと帰れ帰れ」 あっさり引き下がった。 こうして俺は無事に生徒指導室から出ることができたのである。 というかフルセンは生徒指導やめた方がいい。
/205ページ

最初のコメントを投稿しよう!

53人が本棚に入れています
本棚に追加