第3章

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~羽原家~ 無事自宅したので早速惚れ薬の制作に取り組むことにした。 今日は徹夜かな。 「おっと、その前に亜樹に……」 恐れるな、俺。 妹を怖がる兄がどこにいるというのだ。 二階の自室に上がる前に、俺はテレビの音が漏れてくるリビングへ入った。 「おい、妹」 「なんだ、ニートか。何?」 さっきより呼び方がストレートになってるぞ…… 携帯をいじりながら俺の方を見向きもしない。 「貴様が本を頼んだのではないか! だいたいなんだ、話しているときはこっちを見ろ!」 少しは兄としての威厳を保たないと。 「あぁ?」 「な、なんでもないッス。ってあれ、妹。その目誰の目?」 こちらを向いた妹の目が、金色に輝いていた。  image=464210727.jpg
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