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「うっひゃぁ! び、びっくりしたぁ……って、え?」
何を驚いているのだこの小娘は。
「久しぶりだな、ワナビ」
「わ、わなびって言うなー!!」
俺の呼びかけが気に入らなかったのか、ワナビが俺を殴ってくる。
加減してくれてるのか、ポカポカという擬音が似合うほど痛くない。
「あら、あなたに女の子の友達なんていたのね。今年度最大の驚きだわ」
後ろで様子を見ていた蝶が話かけてくる。
「今年度始まって一か月しか経ってねえよ」
「うわぁ、綺麗な人だねー!」
ワナビが子犬のように目を輝かせて蝶を見る。
「こら、人を舐めまわすように見るんじゃない」
俺がそういうと今度はこっちを見て目を輝かせてくる。
紹介してくれ、ということだろう。
まあ蝶も友達になりたそうな素振りだし、ここらで二人に恩を売っておくのも悪くない。
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