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「!」 七生は目を見開く。 “白い岩”は七生のペンネーム。 中学時代、本当に中のよかった子にしか教えていなかったのに…。 「白い岩って倉本さんでしょ?」 含み笑いってこういうのを言うんだろうか? そんな笑みで悠一は七生の顔を覗き込んできた。 「“片思い”ってのが2作目でしょ? 俺はあれの大ファン。」 「!」 七生はさらに目を見開く。 それは最後に投稿し、落選した中のひとつ。 確かに白い岩の2作目だった。 「っで、でも何で西山君、そんなこと…。」 いくら編集書の息子で、投稿文を見ることができたとしても、それをどうして特定できるのか? 個人情報流出ではないか。
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