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歩く。 心がしんだまま。 この世界は歪み。 曖昧な線が折り重なってできていた。 なんの価値もない線。 意味なんて無い線。 巨大な線。 小さな線。 憎たらしい線。 自分をのぞいて、全て線。 だだっ広い空には、色さえ無く。 ……大嫌いだった。 関与することさえしたくなかった。 だからただ歩き続ける。 意味なんてとうに忘れた。 どこかしらに向かっているのだ。  
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