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狭い部屋に、2人、男がいる。
『“Carnage”、爆弾魔立てこもりの件が先ほど収拾したみたいです。』
金髪オールバックの男が言う。
そして話し掛けられたほう…つまり“Carnage”とやら。
幼く、高校生程度だろうか。黒髪。
学ランのような黒い服を着ている。
『そうか…被害者は?』
『人質の事務員が軽い火傷を…』
『はぁ…荒っぽいやり方だからなぁ…まあ、いいや。そこらへんの後始末は君の仕事だもんね?“レンブラント”?』
『はい…』
金髪の男は“レンブラント”と言う名前らしいが、どう見ても2人とも日本人だ。
しかし、金髪の厳つい風貌からは想像できない丁寧な応対をしている。
それほどまでにあの黒髪の少年が恐ろしいのだろうか?
『そういやさ、向こうは平気なの?』
『ジェイトですか?』
『うん』
『今はまだ何も仕掛けてきませんが…』
『下手に動けば力の均衡が崩れるからか』
『ええ…そうなれば問題は我々アメリカの内戦というだけでは収まらないでしょう。日本や欧米諸国…どの国が内政干渉してくるやら…』
『ジェイトのジジイ消す前にさ……日本も潰しちゃおっか?』
にこやかに言う。
『いえ…防衛迎撃部隊ができてからはあの
国もそれなりの軍事力があります。簡単には落とせないかと…』
『BASISか…邪魔くさいなぁ』
『今や彼らもただのテロリストでなくなりました。国の認めた公賊…かつての自衛隊を超えて国を助けていますし、政治的権限も僅かながらBASISUに…』
『さて…どうするか』
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