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辺りは再び静まり返る。
“クラウン"『しかし、巨人のようなものが何なのかわからないというよりは、何者かによってプロテクトをかけられて、詳しくわからない…といった方が的確です』
誰が何のために。疑問は生じても、口には出さない。
“carnage"『時間がありません。早急にお答えを聞かせていただきたい。私達に協力し、あなたのアビリティの力をお力添えしていただきたい。』
“クラウン"は目をつぶりながら話した。
『それはできません。』
『何故?』
『将来、あなた方は新しい勢力と戦うことになります。』
『新しい勢力?』
『今のような凶悪犯罪者を取り締まるのではなく。その集団は“carnage"、あなたとは違うもう一人のスキルマスターが率いています。あなた方は暴走する。手段を選ばない人たちに変貌する。それに、私はあなた方に殺されるビジョンを未来に見ました。今ここで交渉を呑んだとしても…
』
『それが考えた結果の答えか?』
“carnage"の声に怒気が含まれている。
“レンブラント"もそれを感じ取っていたようで、何も言わなかった。ただ、“クラウン"は毅然としていた。
『…私には守るべきものができました。彼らを、彼を…』
“carnage"『そうか…残念だ。』
“carnage"が寂しそうに言う。さっきまでの怒りが感じられないのが異様に気味の悪い雰囲気を醸していた。
!!!
銃声が響く。
狭い室内に死が横たわった。
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