俺様会長×ツンデレ親衛隊隊長

2/2
345人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
「口の効き方がなってね-なぁ、誰に向かって言ってんのか分かってんの?」 地をはうような低い声がクラスの空気を支配した。 この声は生徒会長である三鷹 皇【ミタカ コウ】だということがすぐに分かる。 三鷹は成績・容姿・家柄全てにおいて完璧。この学園の王座に君臨している男だ。 「三鷹様に言ってます。すみません僕の言い方が悪かったですか-?」 少し高めな声が響く。 謝っているのに、全く反省の色がない。それどころか馬鹿にしたような言い方なのは幻聴ではないだろう。 生徒会長の親衛隊長である七海 皐月【ナナミ サツキ】体質なのか彼の周りには人が集まり、彼の意志とは関係なく生徒会長の親衛隊長まで上りあがった。 「てめぇわざとだろ!いいから来いって言ってんだろ。」 「嫌です。無理です。行きたくな、」 いきなり毒付いた言葉が消えたと思ったら… 「ふッ…ン……や、め…ッ」 三鷹がキスして言葉を遮ったらしい。 この光景に慣れを覚える自分にゾッとする。 「んッ……は、みたッ…かぁ」 「…ッ」 痛ぇ-と呟く三鷹の唇から血が出ている。噛まれたんだろう。その血を舐める姿も様になってクラス中を魅了している。 「はっ…はぁ、今授業中だよっ何考えてるの!?」 馬鹿なの?と真っ赤になって涙目の七海が肩で息をしながら睨み上げる。 はい、 彼が言うとおり今は授業中だ。 まぁみんな2人に集中してるけど…あ、先生が涙目だ。 「とか言って、結構いい 声出てたじゃね-か」 見下した笑いをたてる。 キッと七海は睨む目をさらにキツくした。 「まぁここにいても邪魔だし、暇だし、行くぞ」 その言葉が終わるか終わらないかくらいに「わぁっ」と聞こえたかと思うとガラガラとドアが開いて。 「先生、俺ら早退で」 その腕の中で「離せ僕は授業を受けるんだ!」などと喚いてる声なんて三鷹には届いてないんだろう。 「はい、ありがうございます。」 あ、先生本音が出た。 これが俺達2-Sの日常。 あの最悪最強カップルはいつまで授業妨害をしてくれるだろうか。 あ、チャイムがなった。 ーFinー
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!