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マグメルのオペレーター、フィオナの元に一つの封筒がある。中はジャンヌ・Lのエイジェンに関する報告書と個人的考察を纏めた物だ。
普段と変わらないおっとりとした物腰で中身を確認すると、封筒を届けに来たアンビエントににっこりと微笑む。
『ご苦労様。でも、本人に自分で持ってくるように言っておいてもらえるかしら?』
アンビエントは頷き、回れ右してそそくさとフィオナのオフィスを後にする。アンビエントの背中を見送ると、フィオナは封筒の中身に目を通す。と言ってもガッツリ読むことはせず、流す程度に目を通すと、封筒をデスクの引き出しに仕舞い、傍らで尻尾を振るミニチュアダックスを抱き上げてオフィスを後にする。
『忙しくなるわよ?』
抱きかかえたミニチュアダックスに語りかけ、マグメルのオペレーターは帰宅の途についた。
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