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取り敢えず、秀爾達と合流するために、廃校を歩き回っている。
流石にあの少女に見つかると面倒なので、なるべく音を発てないように歩く。
「でもさぁ、何だったんだろうな。彼奴」
「解らないよ…」
仁伊奈は小刻みに震えている。あんな刃物を持っている奴に追われれば誰だって怯えるだろう。
「ん?」
床に紙…と言うか、新聞の切れ端みたいなものが落ちていた。
拾い上げ、一通り読んでみた。
「…殺人事件?」
どうやら昔、この学校で殺人事件が在ったみたいだ。
…其れを知ってもなんの意味もないだろうが。
「秀爾達は何処にいるんだ?」
幾ら探しても一向に見付からない。そして、ふと気になったのが『職員室』だ。
あそこだけ探した覚えがない。
仁伊奈とアイコンタクトを取り、入ることを決めた。
そして、思いっきり扉をスライドさせた。その先には…。
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