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「兼司は…」
──…。
合流する前に起こったことを話した。謎の少女の事や兼司の事。全てを…。
「そうか…。その『少女』ってのが兼司を?」
「解らないよ。ただ、その可能性が高いって事」
「ま、気を付けるに越したことはないか」
秀爾は冷静を装っているが俯き気味で、震えている。仁伊奈は泣いているのかもしれない。
まあ、無理もない。友人を殺されたんだ。仕方ないことだ。
「取り敢えず、陸海達の所に行こう」
「あ…、あぁ」
──秀爾が立った瞬間。『職員室』の扉を叩く音が聞こえた。
「「「…っ!?」」」
とんとん、と言ったレベルではなく、ドンドン!!、と力強く殴っているような音が『職員室内』に響き渡った。
その音を聞き付けたのか、陸海達が奥から此方に走ってきた。
「何なんだよ、畜生!!」
秀爾が焦って扉を思いっきり開いてしまった。
──すると、包丁が陸海に刺さった。
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