謎の少女

4/14
前へ
/89ページ
次へ
「兼司は…」 ──…。 合流する前に起こったことを話した。謎の少女の事や兼司の事。全てを…。 「そうか…。その『少女』ってのが兼司を?」 「解らないよ。ただ、その可能性が高いって事」 「ま、気を付けるに越したことはないか」 秀爾は冷静を装っているが俯き気味で、震えている。仁伊奈は泣いているのかもしれない。 まあ、無理もない。友人を殺されたんだ。仕方ないことだ。 「取り敢えず、陸海達の所に行こう」 「あ…、あぁ」 ──秀爾が立った瞬間。『職員室』の扉を叩く音が聞こえた。 「「「…っ!?」」」 とんとん、と言ったレベルではなく、ドンドン!!、と力強く殴っているような音が『職員室内』に響き渡った。 その音を聞き付けたのか、陸海達が奥から此方に走ってきた。 「何なんだよ、畜生!!」 秀爾が焦って扉を思いっきり開いてしまった。 ──すると、包丁が陸海に刺さった。
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加