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そこには悠然とした
自然が広がっていた
穴から完全に抜け出し
立ち上がり空を仰ぐ
後に続いて少女が這い出してきた
“あそこ”から抜け出した実感はなかった
──君が、白犬晃平だね?
不意に声が聞こえ
瞬時に身構える
──あまり身構えないでくれ。敵意はないんだ
160㎝くらいはある女性が
黒いコートに身を包み
ぬらりと立っていた
──誰だ
──私かい?私は井原紫折(いばら しおれ)。君のお父さん…………白犬獅道のお友達さ
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