8人が本棚に入れています
本棚に追加
/44ページ
しばらく進んでいくと、吉高が見えてきた。
スクールカラーの水色によって覆われた校舎が目印のごく普通の高校だ。
校門のところにはたくさんの新入生がいる。
その中に待ち合わせをしていた2人の友人の姿も見える。
「おーい」
僕の姿に気づいた、優斗が声をかけてくる。
彼らに近づいていくと、
「おそかったじゃん」
と、早くきた優越感に浸りながら、優斗が笑いながら声をかけてきた。
「すみません、準備に少々手間取ってしまいまして」
約束した時間より2、3分ほど遅れてしまったため、謝っておく。
「...問題ない」
正也が肩を叩きながら励ましてくれる。
「...こいつもさっききたばかり」
「おい、何言ってるんだよ」
どうやらさっきの優越感の原因は僅かばかりの差だったようだ。
最初のコメントを投稿しよう!