人魚の涙

1/11
前へ
/51ページ
次へ

人魚の涙

彼氏ができた 自慢の彼氏。 高校二年の時、ずっと思いを寄せていた先輩だった 運動、勉強、何でもできて美形の先輩 アタックしまくってやっと手に入れた 大好きな先輩といられることが嬉しかった 先輩が卒業して二年後… 成人式の日だった チクタクと時間がすぎて行く中、帰って来ない先輩 事故か…事件か…不安で何度も家を出た もうすぐ朝になる ガチャッ 玄関のドアが開いた、 走って行く私の目に写ったのは… 元カノに支えられて帰ってきた先輩 少し頬が赤くなっている元カノと… 酔ってる先輩 先輩が言った 「雛…好きだ…別れたくない」 元カノの名前 私と元カノは気まずい雰囲気 「誰よりも好き…愛してる」 先輩が口にした言葉は 辛かった… 私は一度も言われたことがない ねぇ、先輩… 私…そんなこと言われたことないよ? 外は大雨、 先輩は元カノに泊まるように言った 遠慮する間もなく、先輩は元カノと一緒に部屋に行った しばらくの間、玄関に立ちっぱなしだった 次の日には… 知らない間に帰った元カノと、 何処かに行った先輩 今頃2人で一緒に… 考えるのをやめた 泣き虫にはなりたくないから しばらくの間、先輩と顔を合わせることがなかった 避けてしまった、逃げてしまった 数日後、行事で同期の子が集まった そこには、卒業式の後に告白してきた子がいた 「久しぶり!元気か?」 「うん」 普通に接してくれて良かった この子とは中学からの付き合いだった 行事が終わると久しぶりに皆で遊びに行く事になった 断ろうとした時、先輩と元カノを思い出した 「私も参加する!」 勢いで言ってしまった
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加