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家に帰ったのはほぼ朝だった
家の前までは、告白してくれた松川くんが送ってくれた
松川くんは、優しい気の利く男の子だった
家のドアを開けてはいると、先輩が立ってた
怒ってるような…悲しみをこめた目で私を見てきた
「どこ行ってたんだ?」
私が先輩に言わずに出掛けるのは初めてだった
急に先輩に抱きしめられた
「出て行ったかと思った」
先輩の一言で気持ちが変わった
先輩を突き放した
「出ていけば良かった」
驚いた顔の先輩、
出ていけば良かった
あんな事があったのにまた先輩に流されている自分が嫌だ
「俺よりあっちの方が好き?」
「そうかも、松川くんならちゃんと言ってくれる、目を見て…好きだって」
そうだよ
松川くんはちゃんと私を見てくれるもん
「俺だって…
俺だって、芽衣の事…すー「無理しなくていいよ」
「私先輩と別れたい」
別れて、忘れて…新しい彼氏つくるんだ!
先輩の事は好きだけど…
私の事を見てくれない先輩は……
嫌いだ
言いたいことを全部言って家を出た
荷物は財布とケータイだけ
新しく始めるためにも
他のものはいらない
先輩と付き合ってわかった事
指輪もネックレスもブレスレットも…持ってない
私達を繋ぐのは
写真だけだった
写真なんていらない
早く忘れてしまわないと
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