絶望から始まるプロローグ!?

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君と俺に、夜風が吹き抜ける。 二人の間に距離は無く、 重なる唇のお陰か、普段は寒く感じるその夜風すらも 俺には、不思議と心地よかった。 そっと唇を離し、君は恥ずかしそうにはにかみながら、愛してると呟いた。 そう、俺はようやく彼女に触れられたんだ。 嬉しかった。 それを知って欲しくて、強く抱き締めた。 ーーーでも、現実は残酷で 抱き締める体からどんどん熱が引いていく。 瞳からは生気がゆっくりと、確実に無くなっていく。 お腹からは、もう見ていられない程の血が溢れ出していた。 ーーー君の瞼が、眠るように閉じられていく。 最後に聞いて欲しい。 きっと届かないだろうけど、 ーーーーー俺もずっと、愛してるよ。
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