オカマデビュー

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[ちょっと一服してからやりますか?] 店長は椅子に腰かけた。 吉村さんは、キッチンの中に入って、何か下ごしらえしている。 吉村さん、料理人だったんだ… すると、入口から一人の男性が入って来た。 [おはようございます。すみません、遅くなりました。] この人が田中さん? すると店長が [俺達も今来たとこ。あっ!まだ会ったこと無いよね?昨日田中さん休みだったから。今日から入った、宮本君。で、田中さん。仲良くやって行きましょう!] よろしくお願いします。 [よろしくお願いします。] なんか大人しい感じの人だな。 [じゃあ~、どうしようかな?今日は洗い物メインでやってもらうつもりだから~、吉村さんに教えてもらって。] あっ、はい。 [それじゃぁ、30分まで休憩ね。それから掃除始めるから。] は?20時から準備するもんだと思ってたから、休憩と言われてもどうしたらいいのかわからないでいると [まだ時間あるから、店の中見てまわってもいいよ。] 店長にそう言われて そうだな~、色々とチェックはしといた方がいいよな~。 はい。ちょっと見させていただきます。 俺は、洗い場、トイレ、客卓、一通り目を通し、最後に更衣室の扉を開いた。 そこはもぅ凄い事になっていた。 脱ぎ散らかしたドレス いたるとこに落ちてるカツラ 壁は鏡貼りになってて、鏡なんか指紋やらがいっぱい付いてて、ほぼくもっていた エアコンのフィルターを見ると、ファンデーションだと思われる粉っぽいのが、ぎっしりと詰まっていた よくこんなとこで着替えたり、化粧とかできるな… それはもう呆れを通り越して、感心に入っていた。
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