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世良は、お茶を俺に差し出してくれて
[吉村と言います。もう社長くると思うからもう少し待ってて下さい。]
はい。
なんだ、世良じゃなかったのか。こんなとこ来ないんだから、自己紹介しなくていいのに。俺の中であんたは世良として生きてくはずだったんだぜ!
そんな事を思ってたら入り口の方が騒がしくなってきた。
[おはようございます~。][おはようございます~。][おはようございます~。]
どうやら3人のオカマのお出ましのようだ。
今20時20分前。出勤時間みたいだな。
すると一人のオカマが俺の前を通りすぎた。
色黒で、髪は肩甲骨位までありそうな、スリムな180㎝位のオカマだった。
デカ!
[いや~ん、私が先~。]
今度はガタイのいい、マッチョ体型のオカマが俺の前を通りすぎた。
トイレの取り合いみたいだな。
マッチョがノッポを弾き飛ばして先にトイレに入って行った。
不機嫌そうに振り返るノッポと目が合ってしまった。
ノッポはニヤついた顔で俺の方に近づいて、俺の目の前に座った。
[店長~。ねぇ~店長~]
[なんだよ!うるせぇな~]
[この子新しい子?]
[まだ決まってないよ!]
[そうなんだ~。アナタここで働きなさいよ!ここのスタッフ、オヤジばっかりで使えないのよ~。それにアタシのタイプだし。]
ハハハハ…
笑うしかない。
するとマッチョがトイレから出て来た。
俺はマッチョを見ない事に決め、ずっと下を向いていた。
マッチョがズカズカと歩いて来て、俺の顔を覗きこみ
[あらやだ!アタシのタイプ~。]
そう!実は俺…
超イケメン!!
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