ヱヴァQ見に行くから破までの個人的な纏め(長文・ネタバレ)

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 人類の心の壁であるATフィールドは瓦解し、肉体も溶け出して全てが一つになっていく。個でありながら全てとリンクしている状態の巨大綾波レイ。そんな中で、シンジ君が意思決定機関としての補完が進められる。全てと、または好きな人と、好きな時に好きなように一つになれるのよと萌え豚歓喜極まりないお誘いを美男美女から受けるのだが、シンジ君は馬鹿野郎なのだった。理想の人間と理想の形で思った通りに交われるにも関わらず、シンジ君が選んだのは、これまでの自分として今のアスカを自分だけのものにしたいという愛であり欲望であったのだ。それは他者を一切寄せ付けない選択だ。よって、補完計画はキャンセル。こんなとこに用はないとレイの脳みそから初号機は出てきて、ほとんど住む余地のなくなった地球に全人類は逆戻り。そしてクライマックス。シンジはアスカの首を絞めて殺そうとする。この一瞬でアスカを永遠に自分だけのものにしようと。愛する人の命を奪うという究極的な愛をアスカは受け入れ、愛おしいシンジの頬に手を這わせる。このシンジになら殺されてもいいと、愛する。そこで、シンジ君は生きることに気付かされてしまう。アスカから触れてくるその温もりに、優しさに、愛しさに、どうすることもできなくなって、殺すことをやめて、泣き出してしまう。アスカは欲しかった愛情が何処かへ消えてしまったことを不快に、とても残念に思う。シンジへの愛なんかあっさり覚めてしまう。そして無様に泣き散らすシンジに言うのだ。 「気持ち悪い」  終劇。バッドエンドだまさしく。しかもまだ彼らの苦しいだけの人生は続いていくのである。こんな内容なのに未だエヴァの人気があるのってすごくね?こんだけ着飾っといて最後女に振られるだけだぜ?しかもたかだか思春期の恋愛だぜ?それに世界を巻き込んだだけだぜ?戦争や国家や正義や倫理やその中の感情の揺らぎを描いたりするガンダムスタッフが「エヴァぶち壊してえ」と言うのも納得である。だいたい補完内で実現しろよこんなこと。アホなのかシンジは。純情が過ぎるのか。
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