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「先刻、貴様は死をイメージしたな?」
阿修羅は闇のように黒い肌とは正反対の白い歯を剥き出しにしてニタァと笑った。
な、なぜバレてる!?
「そのイメージの通りに殺してやるよ」
阿修羅はそう言うと物干し竿を強く握った。
くそったれ……。
逃げられねぇ……。
「駆れ!風神!」
僕はそう叫ぶと赤黒い風を阿修羅にぶつける。
が、阿修羅は簡単に受け止めた。
「絶望に沈みて、死ね」
阿修羅は僕の喉元目掛けて貫くように手を突き出す。
くっ……ここまでか。
「蘭丸!」
「はっ!」
不意に、僕と阿修羅の間に黒い影が滑り込んだ。
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