あの日

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「いや、違います。これから図書館に行って夏の自由課題の為の資料を探しに行こうかと」 彼女の返答に思わず、あっ、という声を上げる。 「僕も図書館に寄りに行こうと思ってたんですよ」 「奇遇ですねー」 たまたま同じバス停に寄った二人の目的地が同じなんて下らない偶然があるのだろうか。気づいたら何気ない間で僕と彼女は笑い合っていた。 「雨、止みましたね」 彼女は空を見てはにかんだ。
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