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マイク「悪いな新人」
キャビン「い…いえ、このくらい」
キャビンはリュックを担いでいた。
ミラルダ「十名居ないくらいだな…っと」
ミラルダが床を叩くと地下へと続く階段が現れる。
ミラルダを先頭に地下へと進む。
キャビン「えっと…マイク少尉、出掛けるようですが…」
マイク「安心しろ。確かに此処はゴミ処理場だったが、別にスクラップ置き場に行くワケじゃない」
キャビン「いえ、外に出るようですが…」
ミラルダ「出るのにも入るのにも許可証が中央門には必要だからな?地下から出りゃ許可証要らずでしょ」
キャビン(うわ…汚ねぇ人…)
ミラルダ「先言っとくぞ新人」
キャビン「へ…?」
ミラルダ「今まで抱いていた政府への綺麗な憧れなんざ先に捨てとけ。そんでもって…自分の目で真実を見極めろ」
キャビン「えっ…と…」
マイク「大尉、許可証要らずの出入りの仕方を教えた後じゃ説得力ゼロです」
ミラルダ「良いでしょ別に」
ミラルダがタバコを吸いながら歩く。
キャビン(うわ…感じが…)
マイク「俺からは追記。目でちゃんと見極めろ…かな?」
キャビン「は…はい」
マイク「ちょっと無愛想だが良い人だから。初日からペース早いかもしれないが大丈夫か?」
キャビン「じ…自分、とにかく早く役に立ちたいんで」
マイクがニッコリと微笑む。
マイク「その調子だ」
一行は階段を下り終えると長いトンネルに出る。
トンネルを歩く途中、幾つも枝分かれしている道にキャビンが気が付く。
マイク「迷子になるなよ?排気口のようなモノだが、行き先は大半がゴミ置き場に繋がってる」
キャビン「ゴミ置き場…?」
マイク「と…言う設定だ。最近ようやくゴミの処分が終えてちょっと改造してある。地下の案内はまた今度な?」
ミラルダ「機械弄りが趣味ならちょうど良い。アレの着手を任せんのにはぴったりでしょ?」
マイク「新人、戦艦の知識は?」
キャビン「任せて下さい。マニュアル読み返しただけじゃ物足らず、かなり調べ上げましたから」
ミラルダ「その努力がある割には…ヒドい成績でしょ」
ミラルダが扉を開けると港町に出る。
ミラルダ「すぐに出航する。手土産だけ忘れねぇようにな?」
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