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シロン「聞きたいことはマイクに聞くと良い。第四十六部隊きっての切れ者で常識人な班長だ」
ミラルダ「良い先輩を持ってうらやましいでしょ。俺の上司もせめて常識人ならなぁー…」
シロン「おい、ミラルダ。喧嘩なら買うぜ?」
ブレイド「シロン…恥ずかしいですから止めて下さい」
シロン「そういや今日…」
マイク「ええ、将軍。アリマダ海峡突破前に海賊の情報収集に行こうかと」
ミラルダ「だったら、せっかくだ。新人も連れて行くと良いでしょ」
シロン「てめぇも行け」
ミラルダ「ええっ…」
シロン「信用してはねぇが信頼してるワケじゃねぇ。何をしでかすか分からねぇのがアイツら『柩』の奴らだ」
キャビン(『柩』…?)
シロンがキャビンの表情を見る。
シロン「浮かねぇ顔してるみてぇだが心配するようなことは何もねぇ。口うるさいが腕は確かなミラルダのバカも居るし、マイクだって居る」
マイク「将軍もね…?」
シロン「俺の部下として配属が決まった以上、絶対に見捨てるようなマネだけはしねぇから安心しろ。後は世話係になったマイクから手取り足取り教えてもらえ」
ブレイド「行くのは夕暮れ時ですよね?でしたら、建物内を案内されては如何でしょうか。決して広くはありませんが狭くもありませんから」
マイク「了解、承りました」
マイクがキャビンと共に部屋から出て行こうとする。
シロン「良かったな新人。金髪麗人の世話係でよ?」
キャビン「へ…?」
マイクが溜め息を吐く。
ブレイド「嫌味ですかまったく」
ミラルダ「最低な上司でしょ」
マイク「ほら、行くぞ」
キャビン「は…はぁ…」
マイクが早歩きになる。
キャビン(どういうことだ…?今さっき…少尉耳まで赤くして…)
マイク「気にするな新人。自分が美人な補佐が居るから僻んでるだけだ」
キャビン「は…はぁ…」
マイク「意地は悪い人だが良い人だ。あとはそう…先に諦めておけ。第四十六部隊には女性職員はブレイド補佐だけだ」
キャビン「そんなぁっ!」
マイク「今日一番の大声だな…」
キャビン「俺のウハウハ職場ラブコメ計画が初日から台無しだっ!」
マイク「そんな計画端から台無しになっちまえ」
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