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マイク「ムヌハ曹長、フラン軍曹。それぞれ2班と3班の班長だ」
ムヌハとフランがと呼ばれた男達が敬礼する。
ムヌハ「よろしくな新人?」
キャビン「キャビン・ネットであります」
フラン「そう畏まるな。此処じゃみんな兄弟みてぇなもんだからよ」
フランとムヌハがキャビンと肩を組む。
フラン「鉄の掟だけは守れよ新人」
キャビン「み…民間人を…」
ムヌハ「そんな世界政府の一般的な鉄の掟じゃねぇ」
フラン「第四十六部隊には別の鉄の掟があんだよ?『最果て』らしく生きろっつうのが基本的だが…」
キャビン「は…はぁ…」
フラン「まずは何より、先輩より先に彼女を作っちゃ…」
マイクがフランの頭にチョップする。
マイク「バカなこと教えるんじゃない」
フラン「何言ってんですか少尉。俺らこん中必死に生きてるんですからね?」
ムヌハ「去年まで居たコーンの最後の言葉覚えてますか?『俺…帰ったら結婚すんだ』ですよ」
マイク「だから、願掛け込めて作るなって言いたいのか…?」
マイクが溜め息を吐く。
マイク「バカな班長ふたりはほっとけ新人。大方、建物は案内したからようやく新人の部屋に連れて行って終わりにしよう」
フラン「ちゃんと守れよ新人」
ムヌハ「死にたくねぇんだったらな」
マイクとキャビンは階段を上る。
マイク「通称『最果て』。第四十六部隊がどうしてそう呼ばれていると思う?」
キャビン「へ…?」
マイク「問題を起こした連中の再就職…『最終』職の場なんても言われている。ようは一般的に使い物にならないバカ共の集まりだからって呼ばれるようになったんだ」
キャビン「な…なるほど…」
マイクがニッコリと微笑む。
マイク「そう気に病むな新人。新人はまだ良い方じゃないか?最下層から始まるということはつまり、それ以下が無いんだからあとは上がる一方じゃないか」
キャビン(こんな優しい人や…あのミラルダさんまでどうしてだ…?)
マイクが鍵を受け取り扉を開ける。
マイク「俺の部屋は武器庫の隣だから、何時でも相談に来ると良い。あと半時もしないくらいで少しばかり出掛けるから支度をしておけ」
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