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涙が出そうだったがミユキはショックのお陰で本来の目的を思い出した。
「ショウタ君。今から私たちは貴方のお父さんが居る所に行きます」
「………」
「お父さんのこと嫌いかしら」
「………」
「私もね。よく父と喧嘩してよく家を飛び出していたわ」
「………」
「飛び出した先に怪物が居て喰べられそうになったの」
「………」
「その時にね父が私をかばってくれた。それで死んだ」
「………」
「死んだ時に私は悔やんだわ。なんで謝れなかったのだろうって。だからショウタ君。貴方には悔やんでほしくないの」
そう言ってミユキが横を見るとショウタは俯いていた。
感動して涙が出そうのを我慢しているかと思ったが違った。
ショウタは寝ていた。ついでにテインもショウタの膝の上で丸くなって寝ていた。
少しイラっとしたミユキは車のブレーキを思いっきり踏んだ。
ショウタは慣性の法則で前に押し出されシートベルトがそれを阻む。
衝撃で一緒に起きたテインがミユキを見ていた。
ショウタは眉を狭め不機嫌そうにミユキを見る…というより睨んでいた。
ミユキは無表情な前を向いて運転していた。
睨み付けてくるショウタとテインを無視して………。
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