腐男子という名の傍観者

#4 そうだ、デートに行こう。

新入生歓迎会という地獄の鬼ごっこの次の日、身体が悲鳴をあげているが新入生歓迎会のデートの解消は今日一斉に行う予定らしく、緊急出動になった。
しかも今日休日だぞ。休日返上でデートなのかよ。

新入生歓迎会の後はいろいろあった。

捕まえた順が遅かったことを寮長に伝えたら死んだ魚の眼をしていた。イケメンが台無しだった。

逃げ切った生徒会のデートの話だが、生徒会全員が駄々をこね生徒会全員と一婁でデートになった。親衛隊にとってのメインイベントである生徒会とのデートが丸潰れである。一婁はそのうち殺されるだろう南無阿弥陀。

あと逃げ切った高倉は逃げ切り記念のくじを引いてパソコンを当てた。酷い。

そんなことがあって、朝から慧ちゃんとデート解消中である。まあ慧ちゃんとだとデートというより遊びに行ってるようなものなのだけども。

「相馬は何処に行こうとしてるの？買いたいものあるんだっけ」

「そう、明日は高倉の誕生日だから何かしら買いたいんだよな。付き合ってもらってごめんな」

「別にいいよ、特に予定のない外出だっから目的もないし…」

慧ちゃんは割と暇そうにぶらぶらしてる。白髪のせいか街でも割と目立ち、中性的ではあるが美形なので両性から注目されていた。