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数えるほどしか来たことのないCDショップのインディーズコーナーを探す。
毎回こうなってしまうのは店の大きさのせいだろう。
都内でも最大級の品揃えで何フロアもある店内は期間を空けて何度かしか来たことのない俺にとっては迷路のようだった。
「…あった。ここだ。」
そのコーナーを見つけると小走りで近づく。
<ドンッ>
「キャッ」
何かとぶつかったと思った瞬間に小さな悲鳴が聞こえる。
「うわっ」
体がぶつかった側を見ると歳は俺と変わらないくらいの少女が尻餅を着いていた。
「えっと、ゴメンなさい」
手を差し延べる。
「ホントだよ。周りはちゃんと見ないとだめだよ?」
すぐに手を取って立ち上がった少女を見る。
身長は俺より全然低いけど多分同い年位だろうか?
マジマジと見ると髪は赤茶色でショートカット、化粧をしている。
もしかすると年上かもしれない。
格好はゴスロリ?
全身真っ黒でレースをあしらったワンピースを着ていた。
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