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「スミマセン」
頭をポリポリと掻いて、申し訳程度に頭を下げる。
「まあいいけどねん。怪我は、なぁい?」
キョロキョロと俺の体を見回しながら聞かれる。
自分は転んで俺はびくともしなかったのに俺の心配をしてくれる。
かなり人が良さそうだ。
「俺…あっ僕は大丈夫です。」
なれない敬語で俺は、“僕”とか言いなおしてしまう。
「アハハ、君面白いね!」
そんな俺の動揺っぷりに少女は無邪気に笑う。
「あの、あの…おねいさんは大丈夫ですか?」
笑われたことの恥ずかしさをごまかすように話しける。
「アハハッハ、おねえさんって…アハハ」
また笑われてしまう。
どうしようもないくらい恥ずかしくて堪らなくなる。
「アハハ、ゴメンね。私も大丈夫だよ。それと多分おにいさんと同い年位だよ?私。」
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