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ちょっとわざとらしく“おにいさん”と言う“おねいさん”は、また笑う。
ちょっと失礼な気もするが気楽でいい。
「えっでも…」
もう一度少女の方を見る。
確かに顔立ちを見ると自分と同じくらいにしか見えないが同級生で髪を染めているのは男女問わずいないし、それにうちの学校の女子が化粧をしているところなど見たことが無かった。
そう思うと年上…高校生位にしか見えなかった。
「あぁなるほど…私、成りがこんなんだからか。私14だよ?おにいさんは?」
察したのかそう答えてきた。
まさかの同い年にビックリした。
「ホントですか?俺も14で、二年です。」
疑うというより納得したがつい聞き返すような言い方になってしまう。
「アハハ、タメ語で良いよ。同い年みたいだしおにいさん、敬語苦手そうだもんね。」
完全に弄ばれてる。
完全に相手のペースだ。
「じゃあ遠慮無く。じゃあおねいさん、名前教えてよ?」
精一杯の強がりだ冗談を混ぜて尋ねる。
「おやおや。おにいさんナンパかな?」
急に言われてドキッとする。
「ちがっ」
「あはは、ゴメンゴメン。アオイだよ。私はアオイ。」
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