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学校の玄関から校門までの雪の混ざった砂利道をを歩くと、少し離れたところに吉永君がいるのを見つけた。下校の時間が重なることは珍しくはないが、どこか様子がおかしかった。立ち止まって、何かを見ているようだった。そして少しして、周りを気にしながらこそこそと移動した。
私は吉永君に見つからないように少しずつ距離をつめた。何かある。そんな確信のようなものがあった。吉永君は傘をさしていて表情まではわからなかったが、どこか鬼気迫る感じがした。
校門を出ると、吉永君は学校の外壁を時計回りに沿って歩いた。いつもの帰り道とはまるで違う方向だった。私は傘を低めに持ち、顔が見えないようにして後を追った。
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