記憶の先に眠るもの

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遠い午後 倦怠が支配する時間 時の流れが遅れ始める それは果てしのない 砂塵の一粒々々 吹く風はとりとめもなく 舞い散る砂は川となり 過去へ過去へと流れ落ちる 寒い夜にみる夢は ほんのり仄かな 宵の舞い 夢は微睡み うつつに溶ける 垣間見るは儚き人の世 何故に 如何に 世は続く うたかたの世界には 終焉が来る事を知り いつしか人も 無意識の裡に 眠りにつく いつまでも 覚めぬ夢に 意識だけが歩き出す 終の住み処は 朧に揺れて そこにあるのは 夢の名残り それでもよしと 認めたつもりで 一歩だけ ただ一歩だけ踏み出してみる 諦める事と受け入れる事 それぞまさしく我が矜恃 朽ちる事すら 誇らしく なしくずしに 崩れ行く 雨上がりの匂い 記憶の片隅に 風が流れる
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