恋をいつでも突然に

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「おい!」 「「「ビクッ!」」」 女男の声に俺と残りの不良はびびる。 てか何で俺までビビってんだよ。 え、助けてもらえるよね? 「まだやるか?」 そう言って一歩一歩近づいてくる。 その姿はさながら鬼のようだ。 「…………くそお!」 リーダー格の不良が仲間に耳打ちをする。 すると二人は素早く走り出し仲間達を担ぎ上げ逃げていった。 残念ながら名言の一つ覚えてろよ!は聞けなかったが助かった。 「ふう」 安心しながら腰を下ろす。 別に恐怖は感じなかったが少し疲れた。 「おい大丈夫か?」 女男はどうやら腰を抜かしたと思ったらしい。 手を差し出してきた。 「ああ、すまんなありがとよ」 ありがたく掴まって立ち上がる。 さっき人を吹き飛ばした手とは思えないほど綺麗な手だった。
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