2 玩具

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熱気のこもる部屋。 その部屋のベッドの上ではたった今まで情事が行われていた。 朦朧とする頭を起こして、僕は目を擦る。 それからすぐに、今まで気絶していた事に気づく。 足腰が言うことを聞かない。 今でも、がくがくと震えている。 鴉の刺青のある胸に手を当てると、いつもより早い心臓の鼓動を感じる事ができる。 ズキリ、と身体が痛む。 でも、ちっとも悪い気はしなかった。 僕の身体に残った、あの人の印。 今、あの人はいないけど、お風呂場からシャワーの音が聞こえる。 きっとシャワーを浴びているんだろう。 ああ、まだいてくれたんだ。
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