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でも‥あの時、僕は『死んでしまった』のだろう。
命ではなく、『僕』としての生を‥
だから、こうして疼きに毎晩うなされている。
身体を売った後悔とか、誰も助けてくれなかった恨みとかが、僕の中でぐちゃぐちゃに混ざり合って、身体中を駆け巡っている。
誰も、助けてはくれない。
これまでも、これからも。
‥そろそろ、行かないと。
お客の前でこんな顔をしてはいけない。
今から、僕は『商品』なんだから。
僕は部屋を出る。
その間際に見た暗い部屋は、僕の未来を暗示しているようだった。
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