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それからは、苦労三昧だった。父は、夜まで働き。母は、ルイの世話。
夜中になると、ルイは夜泣きをして、疲れきっている二人を叩き起こす。
それでも、投げ出さず、しっかりと子育てをしていった。
離乳食になると、夜泣きは減り、言葉も少しずつ覚えてきていた。
三年の時はあっという間に経ち、ルイの三歳の誕生日。
「ハッピーバースデートゥーユー♪」
ルイは、歌にあわせて手拍子をしていた。微笑ましい光景だが、1つ違和感があった。
父の雰囲気が、いつもと違う。ルイはそれに薄々気付いていた。
「ルイ、よく聞くんだぞ」
そして、父が話し出す。
いつもと違う、厳しい目付き。真剣な顔。
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