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「俺達、狼人間は決して、人に姿をみしてはいけない。俺達が狼人間だと言うことは、秘密だ。わかったか?」
最後は、優しく。だけども、有無を言わせない鋭さを含めて、言った。
「うん!」
ルイは元気に、笑顔で答えた。それに対し、父も笑顔になり、頭を撫でてくれた。
「ルイ、今の話を忘れては駄目よ」
母は、ルイを抱き上げながら、優しく言った。ルイは、また「うん!」と元気に頷く。
「さっ、ケーキ食べましょうか!」
母は、泣きそうになるのを我慢するために、あえてテンションをあげて言う。
きっと母は、ルイの将来が分かったのだろう。
―――人として、生きるか
―――狼として、生きるか
「ルイ、強くなるのよ。誰にも負けない、強い人生を歩みなさい」
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