オレと変人たち

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 全く、どうなってるんだ此処の住人は……早くも心が折れかけているが少し出鼻を挫かれただけでこれからに繋がるコミュニケーションを放棄するわけにもいかない、先ほどの二人には悪いが今から挨拶回りを始める気持ちで行こう。 「さて……」 インターホンを押す前に一息入れ、意識を切り替える。 「はい?」 落ち着いた男性の声、特に問題なく開かれるドア。 「何かな?」 端正な顔立ちに細いフレームのメガネが良く似合う、俗にいうイケメンと言うやつだろう。手にリードを持っているから犬か何かを飼っていることが伺える。 「あっ、えとオレ今度から此処に住むことになりまして今日はその挨拶に」 「あぁわざわざありがとね、これから宜しく」 「……」 心の中でガッツポーズ、3件目にしてようやくまともな人間に会え「ねぇ、まだぁ?」……た?女の人の声、しかもなんだかとっても甘えた感じの。 「もう駄目じゃないか、お客さんが来てるのに……お仕置きだね」 そう言うと眼鏡さんは手元のリードをくいっと引っ張る、すると「んんぁんっ」……艶めかしい声。 「……えっと」 もうどうしようかコレ 「いやぁゴメンね、ちょっと躾がなってなくて」 「……ダイジョブっす、失礼しまっす」 退散する。
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