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「に、逃げようよ!」
本物の殺気を目の当たりにして身の危険を感じた少女は少年の手を引いた。だが、腰が抜けてしまっている少年は動けない。
「逃げるってどこに? ここから子ども2人が歩いて行ける場所に安全な場所なんてないわよ」グラリスは言い終えた後で何か思いついたような表情を浮かべた。「そうだわ! あなたたちをここで一緒に殺してあげる。そうすれば寂しくないでしょう? ああ、私はなんて良い人なの」
副作用で出始め、焦点が定まらない目をしたグラリスはファフニールを構える。
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