第1章〈ここは冥府?〉

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「わたしはどうしようかしら……」  オバサンはあごに手をあてて、迷う。生き返りたければ戻ればいいし、自分のしたいことをすればいいだけなのに、何事も一人では決められない(たち)とみた。  ところが、一分もたたないうちにオジサンとおじいさんは帰ってきた。霧の中から再登場した二人はがっくりと肩を落とし、とぼとぼと歩く。駆けていったときと、まるで人がかわってしまったかのよう。何があったというのだろう。 「だめだ、道がなくなっていた」  オジサンは大きなため息をつき、その場にすわりこんだ。
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