第1章〈ここは冥府?〉

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「ともかく、三人とも、ここがどこかわからない、ということで、さて、これからどうするかだ……」  オジサンが腕組みする。死後の世界でないとして、でもだからといって明確なこたえもなく、なすところ知らずといった状況。  あの……、とあたしは少し気になっていた質問をした。 「なんでこちらに歩いてきたんですか?」  もしも同じ方向に歩かなかったら、三人は出会うことはなかった。このことに、なにか意味はあるのだろうか。偶然にしては出来すぎている。 「立ち止まっていても仕方ないようだったから歩き出しただけだ。特に意味はない」
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