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零「……」
夜、なんとなく眠れなくて暇だからボーっと夜空を見上げる。
あー…自己紹介が遅れました、俺の名前は黒峰 零。
何処にでもいる一般人です。
歳は18、容姿も普通の日本人男子。他と違うところはそれなりに強いくらい、でも別に族に入ってたりはしない、面倒くさそうだし。
零「寒っ……もう、冬か…」
コートを羽織り外に出る。
冬の夜は気持ちが良い、寒いけどな。
特に変わらない毎日、平和すぎて逆につまらない。
零「はぁー…」
白い息が空中に舞い上がる。
行くあてもなく適当に足を進めていき、角を右に曲がろうとした時だった、眩しい光が視界に入り、思わず目を瞑る。
ドンッという衝撃と共に浮遊感に襲われ、重力に従い俺は地面に落下した。
途端に身体中を駆け巡る激痛。
視界にうつるのは真っ赤な血。
あ…俺、死ぬな。
妙に冷静な自分に内心驚きつつ再び冬の夜空を見上げる。
だんだんと体温が奪われていくのを感じながら、俺は深い眠りにつくべくゆっくりと瞼を閉じた。
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